マンション、ここ見る。

現役一級建築士が設計のプロ目線で新築マンションの間取りを中心にあれこれ好き勝手に書いています。

THE COURT神宮外苑"82Bタイプ"

82.50m2の2LDKです。

80m2の2LDKですから、よい間取りが期待できます!

 

では、間取りをみていきましょう。

 

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まずは、パッとみの印象で、変に曲がった線があったり、歪な形の部屋もなく良い間取りの予感。

 

寝室と水回りへは、玄関から一度リビングを経由する動線です。

 

この動線も、プライベートとパブリックがうまく分かれるため、よいです。

 

 

プライベートとパブリックとを分ける方法は、

 

①廊下に扉を設ける方法。

※本物件だと90m2以上に採用されている。

前のブログ参照。

 

 

②玄関から、まずリビングに入って、その先に寝室に続く廊下を設ける方法。

※本間取りのようなタイプ。

 

とがあり、一長一短です。

 

①は、ある程度の廊下長さが必要ですし、

②は、リビング内に寝室へ続く廊下への動線が必要で、かつ扉がつくため壁面が減り、家具配置がし辛い。

 

また、①は玄関からサッと寝室の方へ抜けられるが、②は必ずリビングを経由しなくてはならない。ただし、家族のコミュニケーションとしては、必ずリビングを経由することが、プラスになることもある。

家族の顔の見える生活。

 

 

本間取りでは、寝室へ続く廊下の位置が絶妙なため、その動線が邪魔になったり、壁面が減ったりということがないので、上記にあるデメリット的要素が少ないレイアウトです。

 

 

その他、本間取りの特徴としては、とにかくシューズインが大きい。全体の割合バランス的に大きい。

もちろん、収納に関しては、大は小を兼ねます。

ただ、限られたマンションの専有面積に対しては、各部屋と収納のバランスは重要です。

 

また、通常のマンションであれば、80m2台は3LDKが通常ですが、2LDKと割り切っているため、リビングが広く部屋の配置も整然としています。

これが3LDKとなると、ベッドルームの隣にもう一部屋を設けることとなり、リビングは12畳程度?リビング窓もかなり小さくなり、なかなか厳しい間取りになります。

 

そう考えるとこの間取りの一番良かった点は、2LDKに割り切っている点ですね。

 

場所柄、購入層は、ファミリー世帯だけでなく、広めの2LDKの需要も充分にありそうですしね。