マンション、ここ見る。

現役一級建築士が設計のプロ目線で新築マンションの間取りを中心にあれこれ好き勝手に書いています。

Brillia久ヶ原"出部屋に無理がないのか、Erタイプ"

76.52m2。

3LDK。

ルーフバルコニー付きのブリリア久ヶ原Erタイプ。

前回のIrタイプもルーフバルコニー付きでタイプ名に『r』がついていたので、『r』はルーフバルコニーのrのようです。

 

わざわざ、『r』を付けるくらいですから、本物件はルーフバルコニーを売りの一つにしているのでしょう。

 

f:id:roccc:20181009083022j:image

 

2面開口を活かして各居室に窓があります。

 

マンションの、

特に中住戸は、

どうしても間口が限られるため窓の少なさが気になりますが、角住戸であればその点は問題ありません。

 

廊下はコンパクトで、Irタイプと比べて各寝室の広さのバランスも76m2に相応しい広さなので、そのおかげでリビングが15.2畳と広いです。

ただし、リビングの先端、西側が出部屋状に飛び出しており、間口がキュッと狭まっているため、家具配置が難しそうで使いにくそうな雰囲気です。

キュッとなった部分には、バルコニーの出入りの扉もあるため、余計に家具配置に難あり。

 

また、Irでも同じことですが、出部屋には、梁が出るため、天井高さが低くなっていないのか、要確認事項です。

 

洋室2を開け放てば、広めのリビングとしても使える点はGood。ただし、広めのリビングにした際も、リビング先端の『キュッ』の部分が使い道のない不思議な空間になりそう。。

 

で、これまた同じことですが、

ルーフバルコニーがリビングではなく寝室にくっついている点もルーフバルコニー推しのくせに、残念。

やっぱりどうせルーフバルコニーがあるなら、リビングの一部として使いたくないですか??

 

で、リビング側のバルコニーは?というと、

出部屋の『キュッ』のせいでリビング側のバルコニーは、狭くなってしまっています。。

洗濯物は、ルーフバルコニー(=屋根がない)では干せないので、このバルコニーで干すのかぁ。。。

 

とにかく、この間取りのポイントは、キュッとなっている出部屋。

出部屋は、柱で囲まれたフレームから飛び出す形で計画され、予定する面積が確保できない場合に、無理して出すことが多いです。

(出さなくて済むなら、普通出さない。)

 

出部屋にすることが悪い訳ではないですが、

出部屋にしたことを間取りに上手く活かせているのか、それとも無理が生じてしまっているのかは、

よく確認したいところです。